業績管理指導

1.業績管理とは

1−1.業績管理の目的

業績管理指導企業経営において、戦略的な意思決定を行うためには、状況を的確に把握しなければなりません。
その為には、必要な項目、事項(損益、収益性等)を把握しておく必要があります。制度会計上作成される全社合計数値での財務諸表や試算表では、税務申告上は、支障はきたさないことになりますが、企業の成長のための戦略的な意思決定を行う上では、限界が生じてきます。
業績管理するためには、自由な発想で自社の営業活動の採算性を見ていかなければなりません。つまり、何が自社の収益に貢献していて、何が損失を出しているのかがわからなければ、業績向上のための戦略が策定できないことは明白です。
業績管理は、企業が毎期黒字化を目指すためには必須の条件となります。

1−2.業績管理を行う主な目的

(a)業績の動向を掴み、直ちにその対応策をとるため(緊急性、重要性の判断)
(b)予算実績対比(目標対比)で未達成原因を究明し、対策を採るため
(c)前期同月との業績比較を行い、会社の業績の推移を把握するため
(d)現状を分析し、自社の強みの進展、弱みの改善を図るため
(e)全社員の利益意識、または原価意識を高めるため

2.業績管理の効果

月次決算を中心として、それに関連した部門別(店舗、支店、工場、現場別)目標管理などによる社員参加型の積極的な姿勢など業績管理が生み出す効果を下記に記載します。

(a)月別及び累計値の部門別損益と全社損益が把握できる
(b)部門別に売上高、限界利益、営業利益などの達成状況を把握できる
(c)部門別の月次損益を公開することにより社員の利益意識、原価意識が高まる
(社員に公開するかは、あくまで経営者の判断に基づきます。)
(d)目標達成のため全員が積極的に創意工夫するようになり成果が大きくなる
(e)間接部門を含めて、全社的に組織の活性化が促進される
(f)各部門で独立して利益管理を行うことが可能になる

2.業績を管理する

業績管理を行っていくに当たり主要なポイントは、以下の4点になります。

(1)リアルタイムに業績を把握

業績管理帳票が作成され、仮にいくらその帳票が非常に精度が高くともタイムリーな情報ではなく、過去の資料であっては大きな価値を見出すことが出来ません。
よりタイムリーな情報をリアルタイムに知る事が重要です。
細かい数字の変動を気にするよりはスピードが重要となります。
上場企業においても業績資料の作成はより一層の速さを求められていることから、微小の修正事項については翌月の修正事項として処理していることも実情です。

(2)現状を認識

業績を把握する事が出来たのであれば、その資料を用いて現状認識を行います。具体的には予算実績対比、昨年対比等である。予算の進捗状況、対目標比を検証、比較することにより、現状を認識します。

(3)対策を講じる

次のステップとして、目標又は予算とのギャップが見えてきます。その時点でギャップが無く、予定通りに進捗しているのであれば現状の維持に注力させるべきですが、目標や予算とのギャップが乖離すればするほど、より明確な対策を打たなければその差を埋めることや解決することは出来ないことになります。さらに現状を把握した段階でよりスピーディーに対策を検討すれば、より機会損失、逸失利益を防ぐことにも繋がります。

(4)改善に向けて管理する

最後にどれだけ的確な対策を講じようともその対策を実行に移し、完遂しなければ目標達成は困難ならしめます。要は対策というプロジェクトを残された期間において管理することにより、当初の目標及び予算を達成することです。ここにいう「管理」とは、紆余曲折があろうとも、中途に対策を講じ、最終的に目標及び予算を達成してこそ、初めて「管理」と云えるものになります。PDCAサイクルの運用により、業績管理による効果を改善に向けて注力することが「管理」の目的、必要性となります。

3.まとめ

 上記において業績管理について記載しましたが、中小企業においては、税務上の申告処理に関する経理処理に留まり、業績管理としての経理処理はなされていないことが多々見られます。つまりは「月次での管理帳票としての活用(業績検討資料としての運用)としては作成されていない」のが現状になります。
 弊法人では、企業の成長ステージごとについてサービスの内容をニーズに合わせて対応しておりますので、業績管理の方法についてご検討されている企業様に対して、今弊法人との綿密な打ち合わせにより、御社にとっての最善な業績管理体制の構築に向けたご提案をさせていただきます。

業績管理体制の導入具体例

(A) 業績と予算対比により業績の進捗把握、検討を月初に実施

 経営者との協議の上、作成した予算(目標)損益計算書との対比が業績管理資料の作により可能となる。
 業績管理資料+予算(目標)損益計算書=業績検討資料として、これらをベースに業績の把握、検討を試算表作成後に行い、月初の段階で経営者が業績管理を行える体制を構築します。

(B) 業績管理帳票の活用

 具体的な活用として、他の業績管理帳票を基に現場状況を把握、新対策・取り組み等を検討、実施することも同時に進行させます。

(1)一人当たり生産高などの指標との照合

 効率性の向上を図ることが大きな取り組みの一つと考えている企業様であれば、「一人当たりの生産高」を算定し、業績検討資料と照合することによって現状の把握及び新たな取り組みの効果確認等として活用することができます。それらの指標を基に、実績の推移を比較検討することで生産力の一定の指標にもなりえます。

(2)部門会議、業務調整会議における検討資料へ

 月に1度の部門会議を行うことで、生産性に対する意識を計数により高め、新たな取り組み、目標の進捗管理としての検討資料として活用します。
 各部門会議の開催を踏まえ、幹部会議(店長、工場長、現場監督等の所属長をはじめ、課長、リーダー等の参加人員は協議の上で決定)を実施し、経営者からの経営方針の発表、各部門からの月次報告、対策等の擦り合わせの場を設けます。

(3)PDCAにおいてC(CHECK)だけでなくP(PLAN)への活用に応用

 上記(1)から(2)に記載しました例示における業績管理はあくまでもPDCAサイクルにおけるC(CHECK)体制の構築が中心としていますが、将来的にはC(CHECK)機能だけではなく、新たな取り組み、予算作成への活用等P(PLAN)への応用を図っていくことで、継続して成長することに取り組む強い企業体質作りに繋がることになります。


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